前回、とうとう世界に飛び立ったテニスプレイヤー中村藍子。現在彼女のランキングは78位。16歳にして飛び立った彼女は、少しでもこのランキングをあげることはできるんでしょうか?
日本を出ること12時間半。ついに念願のアメリカ上陸。実は彼女、渡米後、自らにこんな目標を設定したんです。
中村「USオープンJr.と、あとアメリカの2大会と、帰ってワールドスーパーJr.って
いうのがあるんですけど、それと、その後の香港の試合で、5大会で50位以内
に入るっていう目標を立てました」
なんと、78位という自分の世界ランキングを、50位以内にまであげるというんです。渡米前に行われた2大会で行く手を遮る厚い壁となった世界46位である飯島選手に屈辱の敗戦。同世代で中村以外に世界を視野に入れていた飯島の出現が、彼女の闘志に火をつけたんです。
さぁ、果たして彼女は自ら立てた世界ランキング50位突破という
目標を成し遂げることができるんでしょうか?
9月某日、こちらはN.Y.某所。USオープン、エントリーの手続きをするため、大会本部を訪れる彼女。実は今回の渡米、短期間でランキングを50位にまであげるという大きな目標を達成するため、普通のテニスプレイヤーにはあり得ないスケジュールを立てていたんです。
普通の海外遠征の場合、移動やコンディション調整のことを考えても、せいぜい1ヶ月で2大会。しかし中村は、アメリカで開催される世界4大大会の一つであるUSオープン、そのJr.の部にエントリー。92年の大会では、あのダベンポートが中村と同じ16歳で優勝。そして2年後には、ヒンギスが僅か14歳で準優勝を果たすなど、この大会で好成績を上げ、世界に通用する選手に替わっていったんです。さらに獲得できるポイントも他の海外で行われる大会に比べ高く、1試合勝つと7位ほどのランキングがあがる重要な大会なんです。続いて翌週にはニューオリンズで開催されるノキアシュガーボールに参戦。その翌週には第24回ポートワシントンJr.チャンピオンシップにエントリー。そして10月には大阪で行われるワールドスーパーJr.テニス選手権大会に参戦。そして、その翌週に開催される香港オープンJr.チャンピオンシップにもエントリー。そう、中村は僅か50日の間に5つの大会に参戦するつもりなんです。
そんな中、エントリーの手続きを済ませた中村は練習場に移動。飛行機で鈍った体を慣らしていきます。そして、中村と打ち合う人、この人が今回の海外遠征で中村のコーチをする重要人物、大野雄治コーチ。現在、中村が大阪で通うテニススクールでコーチを担当している方なんです。そして、大野コーチは世界を狙う中村のプレイに対してこんなことを。
大野「人が、繋げるテニスをしている中で、まぁ日本の国内ですけど、
その中でも人一倍球を激しく打っていくって言う特徴を持った
プレイヤーだと思います」
中村の持ち味は、繋げるテニスではなく強打による一撃のプレイだと語るコーチ。
つまりパワーテニス。しかし当然ながらこのプレイはリスクも大きいと言います。そして…。
大野「フットワーク、ただいま改良中でございます。
これから特に重点を置いてやっていかなきゃいけない部分だとは思ってます」
現在、フットワークに重点をおいて改良していかなければ、世界で前には進めないと断言しています。果たして、期待のUSオープン、中村はどんな試合を見せてくれるんでしょうか?
中村「明日は、アメリカのコなんですけど、まぁ地元のコで。
ランキングがどれくらいかどうかわからないんですけど、
とりあえず一戦一線、がんばりたいです」
そして迎えたUSオープンJr.試合当日。会場入りした中村は、試合まで、練習場で最終調整を行います。他の大会に比べ、USオープンでの一勝というのは、今後のランキングに大きく関わるとても重要な大会。その表情も真剣そのもの。最早笑顔はありません。
そしていよいよUSオープンJr.スタートです。中村にとって、世界に出た初戦がいよいよ始まります。今回の中村の対戦相手は、キャンディス選手(18)。世界Jr.ランキングは持ってはいないものの、アメリカランキングは2位という強者なんです。果たして、持ち前の強打を活かし、このアメリカの強敵を倒すことは出きるんでしょうか?そして、ポイント獲得はなるのか?運命の試合、開始です。気になるゲームないようですが、 中村、1ゲーム目は善戦したものの惜しくもブレイクはできませんでした。その後も持ち前の強打が発揮できず、1セット目は1ゲームもとれず0-6で終了。やはり世界の壁は厚いんでしょうか?記念すべき世界進出第1戦に暗雲が立ちこめます。そして2セット目、これを落とすとゲームが終了してしまいます。ポイントを稼ぐどころか、逆にランキングが落ちてしまう可能性もあります。しかし、中村の精神力の弱さが出たのか、結局3-6で2セット目も落とし、試合は終わってしまいました。一方、中村のライバルとなる飯島選手はというと、実は彼女も1回戦で敗退してしまったんです。
中村「すっごい悔しいんですけど…。だめだぁって感じです。シングルは、
もうちょっと、USオープンがダメだったから、何コか次の2大会
とりあえずがんばらないとポイントがホントにやばいんで。
とりあえずあとの2週、なんとかがんばりたいです」
絶対に落とせない世界での初戦を落としてしまった彼女は、体で世界のレベルの高さを痛感させられたようです。そしてこの結果、中村のランキングは78位から87位と9ランクも下がってしまったんです。残り4大会で50位以内にランキングをあげるためには相当の頑張りが必要です。
果たして彼女は次の大会で結果を残すことができるんでしょうか?
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