![]() 06/13 ON AIR |
|
中澤のキャンペーンをスタッフとして同行し始め既に2週間が経過。
しかし彼女がこのキャンペーン中に見いださなければならないものについては、 結論はおろか突破口さえ見えていなかったのです。 太陽とシスコムーンの中でただ1人薄っぺらいと言われた稲葉。 精神的な何かが足りない。つんくが言うその“何か”とは一体何なのか。 その答えを自らの力で見つけなければならないんです。 今夜、そんな稲葉に新たな問題勃発。 ついにあの人と衝突してしまうんです。 稲葉貴子一体どうなってしまうのか? |
稲葉最後のレコーディング。
6月某日、山梨県石和温泉。この日のキャンペーンを終了した中澤ら一行は、深夜12時、遅い夕食をとることになりました。ビールを飲みながら食事。そして、中澤と稲葉の衝突は始りました。
中澤「初めてキャンペーンに同行するって聞いた時ホントはどう思ったの?」
稲葉「つんくさんに言われたこととどう繋がるのかが分からなかった」
中澤「やっぱ嫌でしょ?」
稲葉「中澤さんだから嫌とか、誰だから嫌とかいう問題じゃなくて...。
これをしたからどうなんねやって言う....」
相当たまっていたのか、多いに語る稲葉。しかし、中澤のこんな質問から事態は悪い方向へと向っていってしまったんです。
中澤「客観的に見る人物が私だったわけじゃないですか。何か見えました?」
稲葉「難しい....(苦笑)
私は1人でやってた時期もあったけど、
結局私はずっとユニットでやってきた人だから、
1人での活動の仕方っていうのはほとんど分からないに
近い部分があるとそう思ってる。
だから癖のようにまわりを見てしまう」
中澤「それは自分を抑えてるって言うこと?」
稲葉「抑えてるつもりは全然無いんだけど」
中澤「我慢とか?」
稲葉「別に我慢とか...。自分が原因でそのグループの和を乱したくない」
自分のせいでグループの和を乱したくない。これは稲葉が当初から言い続けてきたことです。しかし中澤は.....
中澤「グループやっていくうえでそういうのは必要なのかな?
『モーニング娘。』のメンバーが全員そうかはわからないけど
“自分が一番”っていう気持ちがあると思うんですよ。
だから、これを言うことによって和を乱すとか考えたことが無い。
乱したら乱したでいいやん、それが悪いことじゃなかったら」
稲葉「自分の意見でグループ全体で見られるわけじゃないですか、やっぱり」
中澤「グループ活動にあってるって言うことなのかな?」
稲葉「私だけじゃないかもしれないけど....」
中澤「みんなそうなのかな?」
稲葉「自分でもやっぱ不思議やから。自然になったんやろって」
中澤「じゃぁ、ずっと4人のままで良いんですか?」
稲葉「え?これから先って事?」
中澤「これから先っていっても、これからどういう展開になっていくか、それはわからないから...」
稲葉「なんか嫌やねん。折角グループでやってるっていうのに...。仲良くじゃないけど...」
中澤「じゃ、グループ全てが自分なんですか?」
稲葉「グループの中の自分」
中澤「グループはグループ、自分は自分じゃないですか」
真っ向から意見の対立する二人。中澤は“グループはグループ、自分は自分”。グループにいながらも自分は大切にしたいと言います。しかし一方の稲葉は“グループあっての自分”。その和を乱すのは嫌だとさえ言います。
中澤「グループをあまりにも意識しすぎてるというか...。
乱したくないって事は、“自分自身の名前が出なくてもユニットの名前さえ上がっていけばそれでいい”
って私には聞こえるから、自分を出したいならもっともっと意見とかキャラクターを出していかないと
稲葉さんの名前っていうのは平均ラインから出てこないんですよね。
それで良いんだったら別に良いんですよ。
『稲葉貴子』っていう名前が飛び抜けなくても、『太陽とシスコムーン』っていう名前が平均して
世に出てればいいじゃない。『稲葉貴子』っていう名前が出なくても良いじゃないっていう...」
稲葉「そうじゃない」
中澤「出たいんでしょ?やっぱり。そしたら、“乱したくない”っていうのは違うと思うんですよ」
稲葉「“乱したくないから自分を出してない”っていうのもなんか違うって言うか」
中澤「乱したくない分自分を出せないっていうのはないですか?
周りのことを考えるのも大事だけど、もっともっと自分のことを
一番に考えてもいいんじゃないの?
私は稲葉さんが『太陽とシスコムーン』っていうグループの中で
一番注目をしてた人だったんですよ。
だけど、話とかを聞いてるとちょっと弱々しく見えるって言うか.....
情けなく見えるところがある」
『太陽とシスコムーン』の中の稲葉は“弱々しくて情けない”。和を乱したくないがために自分を出し切れてないんじゃないかと、中澤は言うのです。
稲葉「いや、別にそんなことは考えてないけど....」
中澤「たぶん、出来ないコとかがいると放っとけない」
稲葉「それはあるかもしれない」
中澤「出来ない人がいると放っとけないっていうのはわかるけど、そしたら自分は完璧にできてるんですか?
もっともっとやろうと思ったら出来るんじゃない?もっともっとかっこよく出来るんじゃないのって。
合せるんじゃなくて、合せてもらえばいいじゃないですか、自分のラインに。
そこまで別に視線を合せる必要がないって言うか。
出来る人出来ない人含めてユニットで『太陽とシスコムーン』があるわけだけど、
出来ない人に合せる必要はないと思うんですよ。
稲葉さんが教えることによって、レベルとか発想を抑えてるのかもしれませんよ。無意識のうちに」
稲葉「それはないな、でも」
中澤「合せる必要はないじゃないですか」
稲葉「そうなんだけど。“合せる必要はない”って言われても、
自分が合せてるつもりが無いからわからない」
中澤「グループに慣れてるって言うことがそういうことなんじゃない?」
稲葉「考えてないんだもん、だって。そういうふうに決めつけられてしまうと....」
中澤「話にならん」
こうしてこの日の会話は決裂。そして事態は更に最悪の方向に進むことになるんです。
一夜明けた翌日。一見いつもとなんら変わりのない風景。しかし、稲葉と中澤の間には大きな溝ができていたんです。実は彼女達が会話したのは最初の挨拶の時だけ。お互いに顔も合せず、黙々とキャンペーンの準備に取り掛かります。車中の席もばらばら。会話もありません。そしてキャンペーンの仕事は、歌手とスタッフとしてこなしてはいくものの、それが終わると無言状態。明らかにお互いの存在を無視しあう二人。しかしこの後、更に最悪の状態へと発展してしまうんです。
それは数日後の夜キャンの間に起こってしまうんです。それは歌の最中のチラシ配り。これは初めての夜キャンの時に厳重注意を受けた、やってはならない行為。しかも1回だけに留まらず、稲葉はこの過ちを何度も繰り返しやってしまうのです。キャンペーンの目的は歌を聴いてもらうこと。歌い手にとってこれほど迷惑なことはないんです。そして....
中澤「キャンペーンでいつも歌ってるときチラシを配ってもらってるじゃないですか。
あれ、うれしいんですけど、配ってる間ってなかなか歌聴いてもらえないので、
歌ってる間はチラシを配らないようにしたいんですよ。
歌う前に配らないと歌詞がわからないとかっていう問題もあるので、
配り終わってから音が出せるように...。私もその間お話とかするんで。最中は......」
稲葉に対する引き締めとも言えるこの一言。二人の関係はもはや最悪。その後もキャンペーンは続けられましたが、二人の溝は一向に埋まる気配は見られませんでした。つんくから言い渡されたキャンペーン同行。こんな調子で稲葉はその真意を見つけだすことなんて出来るんでしょうか?
そんな中、キャンペーン同行開始から三週間後の都内某所。この日、太陽とシスコムーンの面々は2ndシングル、『ガタメキラ』の振り付けレッスンを行っていました。楽曲は稲葉の部分を除いて未完成。しかし発売日まで時間がなく、プロモーションビデオの撮影やテレビ出演のためにこの日中に振り付けを固めなければいけないんです。
実はこの日のレッスンで先生が、他の三人なしで1人だけで踊って見せろと提案。4人で踊れば何とか形にはなるものの、1人づつだと欠点やミス、更には表現力の欠如なども目立ってしまいます。しかし信田はそれを感じさせないパワフルなダンスを披露。そしてRuRuはダンスが決して得意じゃない彼女も自分なりの表現でその存在感をアピール。同じくダンスを苦手としている小湊も決してそれを感じさせません。続いては問題の稲葉。いつにないキレを見せる稲葉。そしてダンス終了後、先生はこう語りました。
「今の稲葉、素晴らしい。すごい集中してたけど、それをいつも持ててたら良いよね」
大絶賛を受けた稲葉。なにかしら心境の変化があったんでしょうか?他のメンバーはこう語ります。
小湊「やっぱり集中してやらないと、私たち以外の仕事もあるわけだから。集中力を感じた」
信田「全員でやってるものをビデオで見たりしたら感じなかったんですけど、
1人だとすごくパワーを感じますよね。やっぱりスゴイなって。存在感が出てきましたよね」
RuRu「スゴイ前向きな姿勢で....前を向って進んでる。迷いなく」
そしてその日の午後10時。ダンスレッスンを終えて、ある場所にやってきた稲葉のその先には、そう、つんく。
「ホントちょっとだけなんだけど、今日入れないともう間に合わないので、録れなかったらナシ」
今日録れなければ稲葉はナシ。そう、締め切りギリギリのこの日、稲葉だけ録り残した部分のレコーディングが行われたんです。彼女の武者修行の成果がつんくの前で試されるときがきました。
果たして彼女は一皮むけた自分を見せることが出来るんでしょうか?
そしてつんくのいう“足りない何か”を見つけだすことが出来るんでしょうか?
次週最終審判です。